指しゃぶりは何歳まで?歯並びへの影響と上手なやめさせ方を解説

母親と指しゃぶりをする男の子

武蔵小山駅から徒歩2分の歯医者「東海林歯科医院」の東海林です。

「子どもの指しゃぶりは、何歳までなら大丈夫?」
「指しゃぶりを続けていると、歯並びが悪くなるって聞いたけど本当?」
「指しゃぶりをそろそろやめさせたいけれど、どうすればいい?」

親御さんから、こんな不安の声や質問をいただくことがあります。

子どもの指しゃぶりは、成長過程でよく見られる正常な行動のひとつです。乳幼児期の小さな頃の指しゃぶりは気にする必要はありません。

しかし、大きくなっても長期間行っていると、歯並びやかみ合わせに影響することがあります。

今回は、指しゃぶりをやめる時期の目安や歯並びへの影響、無理なくやめるための方法について解説していきます。

指しゃぶりは何歳まで?やめる時期の目安

指しゃぶりは3歳頃までは無理にやめさせる必要はないと言われています。

赤ちゃんの頃の指しゃぶりは発達の上で必要な、自然な行動の一つです。ただし、4歳頃になっても指しゃぶりが続く場合には、注意が必要です。

指しゃぶりはすぐにやめられるものではありませんので、2歳を過ぎたくらいから、徐々にやめていく事を視野に入れておくのが良いでしょう。

成長するにつれて、手を使う遊びなど指しゃぶり以外のことに興味が向くようになり、自然と回数が減っていく事が多いです。

指しゃぶりが歯並びに与える影響

指しゃぶりをする子どもの口元

指しゃぶりを長期間、頻繁に続けていると、指による圧力が歯や顎に加わり、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼします。

「そんなに強い力ではないのでは」と思うかもしれませんが、小さな力でも持続的にかかっていると、影響を及ぼすほどの強い圧力になります。

起こり得る影響を具体的に挙げていきます。

出っ歯になることがある

指をしゃぶる時に多いのは、親指を口に入れるしゃぶり方です。この時、指が上の前歯を前方に押す力が加わることが多いです。

その状態が長く続くと、上の前歯が前に出る「上顎前突」、いわゆる「出っ歯」になることがあります。

前歯が噛み合わなくなることがある

指しゃぶりによる影響のひとつに、「開咬(かいこう)」があります。

開咬とは、奥歯を噛み合わせた時に、上下の前歯が噛み合わず隙間ができている状態です。

指しゃぶりの時に、指が上下の前歯の間に入り続けることで、隙間ができてしまいます。

前歯が噛み合わないと、食べ物を前歯で噛み切りにくくなったり、発音に影響したりすることもあります。

歯列や顎の成長に影響する場合も

長期間の指しゃぶりがあると、「上顎前突」や「開咬」以外にも、歯列の形や上下の顎の成長に影響することもあります。

指しゃぶりだけではなく、遺伝や舌や唇の使い方など、さまざまな要因が重なって歯並びが決定されます。

指しゃぶりをしているからといって、必ずしも歯並びが悪くなるわけではありませんが、

指しゃぶりが長く続いている場合には、歯並びや噛み合わせの影響を歯科医院で一度確認しておくことをおすすめします。

指しゃぶりを無理なくやめる方法

子どもと手を使う遊びをする様子

「指しゃぶりをやめさせたい」と親御さんが思っていても、指しゃぶりは癖なので、簡単にはやめられないものです。

「やめなさい!」と注意するのは、かえって悪影響になってしまうこともあります。

無理なく指しゃぶりをやめさせるためには、次のような方法がおすすめです。

強く叱らない

まず注意する点として、「指しゃぶりをしていることを強く叱らない」ということです。

繰り返し注意されると、子どもが不安になったり、隠れて指しゃぶりをするようになったりすることもあります。

指しゃぶりをしていないときに「今日は指を吸わずに眠れたね」など、できたことを褒める方法がおすすめです。

指しゃぶりをするタイミングを観察する

「いつ指しゃぶりをしているのか」を確認してみましょう。

指しゃぶりをする状況が分かれば、その時間を別の行動に置き換えることができます。

指しゃぶりをするタイミングで多いのは次のような時です。

  • 眠る前
  • テレビを見ているとき
  • 退屈しているとき
  • 緊張しているとき など

指しゃぶりをしているタイミングがわかったら、違うものに置き換えられるか工夫をしてみましょう。代わりにぬいぐるみを使うのも良いですし、手を握ってあげるだけでも変化があるかもしれません。

外遊びや手を使う遊びを増やす

3歳頃になると、子どもは遊びの種類がかなり増えてきます。手先は段々器用になり、喋る言葉も増えてきます。

日中に手を使う遊びや外遊びを増やすことも、指しゃぶりの回数を減らすきっかけになることがあります。

お絵描き、工作、ブロック、ボール遊びなど、子どもが夢中になれる遊びを見つけてあげましょう。

一度に完全にやめさせようとしない

「今日から絶対に指しゃぶり禁止」とするのではなく、少しずつ減らしていく方が良いです。そもそも、急にはやめられませんし、子どもに大きなストレスがかかってしまいます。

例えば、「テレビを見ているときは指を吸わない」「日中は指を吸わない」「寝る前だけにする」など、できそうなところから始めてみましょう。

理解力がある子は、悪い歯並びになった写真を見せると、自分から「指しゃぶりをやめたい」と思うようになることもあります。写真はスマホなどで簡単に検索することができるので、探してみるのもおすすめです。

子どもができたことを認めながら、少しずつ卒業を目指すことが大切です。

指しゃぶりをやめれば歯並びも自然に治る?

指しゃぶりをやめることで、成長に伴って歯並びや噛み合わせが改善していくことも多いです。

しかし、既に長期間の指しゃぶりによって、歯並びや顎の成長に影響が出ている場合には、指しゃぶりをやめただけでは十分に改善しないこともあります。

既に歯並びや噛み合わせが気になっている場合には、一度歯科医院に相談してみましょう。

こんな場合は歯科医院に相談しましょう

次のような場合には、一度小児の診察を行っている歯科医院に相談してみましょう。

  • 4歳を過ぎても頻繁に指しゃぶりをしている
  • 日中も長時間指しゃぶりをしている
  • かなり強い力で指を吸っている
  • 前歯が前に出てきたように感じる
  • 上下の前歯が噛み合わない
  • 歯並びや顎の形が気になる
  • 指しゃぶりをやめさせようとしているが難しい など

歯科医院では、現在の歯並びや噛み合わせを確認し、経過を見てよいのか、指しゃぶりを減らすためのサポートが必要なのかを判断できます。

子どもの歯並びは成長とともに変化するため、早めに相談しておくことで、必要なタイミングで対応しやすくなります。

まとめ

指しゃぶりは、乳幼児期に見られる自然な行動のひとつです。ですから、3歳頃までは、無理にやめさせようとせず見守ることも大切です。指しゃぶりを長時間行っている場合には、徐々にやめていく準備をしましょう。

一方で、4歳以降も頻繁な指しゃぶりが続いている場合には、歯並びや噛み合わせへの影響が出てきている可能性があります。早めにやめるようにしていきましょう。

やめさせるときには、強く叱るのではなく、指しゃぶりをする原因やタイミングを確認し、安心できる習慣や別の遊びに置き換えていくことがポイントです。

また、指しゃぶりによる歯並びへの影響が気になる場合は、自己判断で焦ってやめさせるのではなく、一度歯科医院で相談してみるのもおすすめです。