入れ歯
もし皆様が「入れ歯」という言葉に対してネガティブな印象をお持ちだとしたら、それはこれまでお使いになられてきた入れ歯が残念ながら皆様のお口に合っていなかったのかもしれません。
本来、入れ歯(義歯)とは失ってしまった歯の機能と見た目を回復させ、食事や会話といった私たちの生活に欠かせない楽しみを取り戻すための非常に優れた選択肢の一つです。
武蔵小山で開院して約100年。
私たちはこの地で数多くの入れ歯治療に携わってまいりました。
その長い歴史の中で患者様一人ひとりのお悩みと向き合い、技術を磨き続けた今、自信を持って断言できることがあります。
それは「精密な診査・診断」と「妥協のない作製工程」、そして何よりも「作り手の情熱」が注ぎ込まれた入れ歯はこれまでの常識を覆すほど快適で、皆様の生活をより豊かにする力を持っているということです。
このページでは入れ歯に対する誤解を解き、皆様に合った最高の入れ歯を見つけていただくために、当院がどのような考えで、どのように入れ歯作りに取り組んでいるのかを詳しくお話しさせていただきます。
東海林歯科が考える「良い入れ歯」の5つの条件
私たちは単に歯の形を模しただけのものを「入れ歯」とは考えていません。
患者様のお身体の一部として長期にわたって快適に機能するために、良い入れ歯には満たすべき5つの重要な条件があると考えています。
1. しっかりと噛める「機能性」
良い入れ歯の絶対条件はまず「しっかりと噛める」ことです。
りんごやお煎餅、お漬物など少し歯ごたえのあるものでも安心して食べられること。
それは食事の楽しみ、ひいては生きる喜びに直結します。
これを実現するためには残っている歯や顎の動きと完全に調和した精密な噛み合わせ(咬合)の設計が不可欠です。
2. 長時間つけても痛くない「適合性」
「入れ歯が当たって歯茎が傷だらけになる」というお悩みは非常によく耳にします。
これは入れ歯がお口の粘膜にぴったりと合っていないことが原因です。
お口の中の形は驚くほど複雑で繊細です。
その形を寸分の狂いなく写し取り、粘膜に優しくフィットする入れ歯を作製することで、痛みやガタつきのない安定した装着感を得ることができます。
3. 自然で美しい「審美性」
入れ歯は機能回復のための道具であると同時に、患者様のお顔の一部となるものです。
人前で話すとき、思いきり笑うとき、口元を気にすることなく自信を持って振る舞えること。
これも良い入れ歯が持つべき大切な要素です。
歯の色や形、大きさ、そして歯並びを患者様のお顔立ちや雰囲気に合わせて自然に再現することで、誰にも入れ歯だと気づかれないほどの美しさを追求します。
4. 長く快適に使える「永続性」
優れた入れ歯はお口に装着した時だけでなく、5年後、10年後も快適に使い続けられるものでなくてはなりません。
そのためには残っている大切な歯や歯を支える顎の骨に過度な負担をかけないような設計が求められます。
お口全体の将来を見据え、健康を維持することに貢献する。
それが永続性のある入れ歯です。
5. お手入れがしやすい「清掃性」
入れ歯は毎日お口の中に入れるものですから、清潔に保つことが非常に重要です。
汚れが溜まりやすい複雑な構造ではお手入れが大変なだけでなく、口臭や残っている歯が虫歯・歯周病になる原因にもなります。
構造がシンプルで清掃しやすい形状であることも良い入れ歯の条件の一つです。
理想の入れ歯を実現する当院のこだわり
これら5つの条件を高いレベルで満たす入れ歯は決して偶然に出来上がるものではありません。
そこには歯科医師と歯科技工士の一切の妥協を許さない二人三脚の精密な仕事が存在します。
既製品ではない世界に一つだけのオーダーメイド
入れ歯作りはスーツや靴のオーダーメイドに例えられます。
患者様のお口という世界に一つしかない空間のために、ゼロから設計し作り上げていくまさに究極のオーダーメイド品なのです。
すべての土台となる「精密な型採り」
設計図が正確でなければ良い家が建たないのと同じように、入れ歯作りも最初の「型採り」がその後の品質を大きく左右します。
当院では既製のトレー(型採りの器)を使うだけでなく、必要に応じて患者様のお口に合わせた個人トレーを作製するなど、お口の形を細部まで正確に再現するための手間を惜しみません。
噛み合わせの精密な再現
歯科医師が診察室で記録した患者様の繊細な顎の動きや正しい噛み合わせの位置。
その複雑な情報を技工士が模型の上で寸分の狂いなく再現し、入れ歯の設計に反映させます。
この工程における精度が「よく噛める」入れ歯の鍵を握ります。
製作過程での調整
入れ歯の製作は一度で完成するものではありません。
製作の途中段階で歯科医師が何度もフィット感や噛み合わせをチェックし、その場で技工士に細かな修正を指示します。
この密なフィードバックの繰り返しが入れ歯の適合性を極限まで高めていくのです。
審美性の追求
歯の並び方一つでお顔の印象は大きく変わります。
時には技工士が直接診療室へ赴き、患者様のお顔を拝見しながら歯の形や並び方を微調整することもあります。
「機能」と「美しさ」が最も調和する一点を職人の目で探り当てていきます。
万が一の際の迅速な修理対応
大切にお使いいただいていても入れ歯が破損してしまうことはあり得ます。
そのような時でも外部の技工所に送る時間的なロスなく、院内で迅速に修理対応ができることは患者様にとって大きな安心材料となります。
ご希望に応じて選べる入れ歯の種類と特徴
当院では保険適用の入れ歯から、より高い快適性や審美性を追求した自費診療の入れ歯まで幅広い選択肢をご用意しています。
カウンセリングにてそれぞれの長所と短所を丁寧にご説明し、患者様のご希望やライフスタイル、ご予算に最も合った入れ歯を一緒に見つけていきます。
保険適用の入れ歯(レジン床義歯)
歯科治療用のプラスチック(レジン)で作られた最も一般的な入れ歯です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 長所 | • 健康保険が適用されるため費用を抑えることができます • 作製期間も比較的短く、ほとんどの症例に対応可能です • 修理や調整がしやすいという側面もあります |
| 短所 | • 強度を確保するために床(歯茎に接するピンク色の部分)をある程度厚く作る必要があります • そのため装着時に違和感を覚えたり、発音がしにくくなったりすることがあります • プラスチックは熱を伝えにくいため、食べ物の温かさや冷たさを感じにくく食事の楽しみが半減してしまうことがあります |
当院での考え方
保険適用の入れ歯であっても私たちのこだわりに変わりはありません。
保険という制約の中で型採りや噛み合わせの調整といった快適さを左右する重要な工程には、一切の妥協なく時間と技術を注ぎ込み、可能な限り質の高い入れ歯を目指します。
自費診療の入れ歯(より高い快適性と美しさを求める方へ)
保険診療の制約にとらわれず、材質や設計、工法にこだわり抜くことで、これまでの入れ歯のイメージを覆すような優れた機能性と審美性を実現することが可能です。
金属床義歯
床の部分がチタンやコバルトクロムといった薄い金属で作られた入れ歯です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 長所 | • 床を非常に薄く作製できるためお口の中が広く感じられ、違和感が少なく発音も自然です • 金属は熱をよく伝えるため食べ物の温かさや冷たさが瞬時に歯茎に伝わり、食事をより美味しく味わうことができます • また丈夫でたわみにくく、残っている歯への負担も軽減できます |
| 短所 | • 自費診療のため費用が高額になります • また使用する金属によっては金属アレルギーのリスクがあります (チタンはアレルギーが非常に起こりにくい金属です) |
ノンクラスプデンチャー
部分入れ歯を固定するための金属のバネ(クラスプ)がない入れ歯です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 長所 | • 最大の長所はその審美性です • 歯茎の色に近い弾力性のある特殊な樹脂で入れ歯を支えるため、金属のバネが見えず笑った時にも入れ歯を入れていることにほとんど気づかれません • 軽く、薄く装着感にも優れています |
| 短所 | • 自費診療のため費用が高額になります • 材質の特性上、適用できる症例が限られる場合があります • また破損した際の修理が複雑になることがあります |
マグネットデンチャー(磁石式入れ歯)
残っているご自身の歯根と入れ歯の両方に小型で強力な磁石を取り付け、その磁力で入れ歯を固定する方法です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 長所 | • 磁力によって入れ歯が歯茎に吸い付くようにピッタリと固定されます • 横揺れやガタつきが非常に少なく、安定した強い力で噛むことができます • 金属のバネがないため見た目もすっきりしており、構造がシンプルなため着脱やお手入れが非常に簡単なのも大きな特徴です |
| 短所 | • 磁石を取り付けるための健康な歯の根が残っていることが適用の条件となります • 自費診療のため費用が高額になります |
入れ歯が完成するまでとその後の上手な付き合い方
入れ歯は作製して終わりではありません。 むしろ完成したその日から皆様の新しいパートナーとして、快適な関係を築いていくための長いお付き合いが始まります。
1. カウンセリング・診査診断
まずは現在のお悩みや新しい入れ歯へのご希望を詳しくお聞かせください。
2. 治療計画のご提案
お口の状態を拝見し、考えられる入れ歯の選択肢についてそれぞれの特徴を丁寧にご説明します。
3. 精密な型採り
お口の形を正確に写し取ります。
4. 噛み合わせの記録
顎が最も安定する正しい噛み合わせの位置を決定します。
5. 試適(仮合わせ)
蝋でできた仮の入れ歯をお口に入れ、歯並びや見た目、噛み合わせに問題がないかを確認し細かく調整します。
6. 完成・装着
完成した入れ歯を装着し、調整を行います。
完成してからが本当のお付き合いの始まり
新しく作った靴がすぐに足に馴染むわけではないのと同じように、新しい入れ歯も最初はお口の中に違和感があるのが普通です。
焦らず少しずつ装着時間を延ばしていくことで、徐々にご自身の身体の一部として馴染んでいきます。
そして最も重要なのは定期的な調整(メンテナンス)を欠かさないことです。
お口の中は常に変化しています。
年月の経過と共に歯茎は少しずつ痩せていきます。
すると最初はピッタリだった入れ歯との間に隙間ができ、ガタついたり痛みが出たりする原因となります。
この変化に合わせて定期的に入れ歯の内面を調整し、常に最良の適合状態を保つこと。
それが入れ歯を長く快適に使い続けるための最大の秘訣なのです。
「入れ歯だから」と諦めないでください
様々なご事情でインプラント治療が難しい方や外科的な処置を望まない方にとって、精密に作製された入れ歯は失われた機能を取り戻すための本当に素晴らしい治療法です。
「どうせ入れ歯だから、こんなものだろう」
もし今お使いの入れ歯にそんな不満や諦めの気持ちをお持ちでしたら、ぜひ一度私たちにご相談ください。
武蔵小山の地で約100年にわたり培ってきた経験と知識、そして日本トップクラスの歯科技工士との連携という当院ならではの強みを活かし、皆様の「食べる喜び」「話す喜び」をもう一度取り戻すために、全力を尽くすことをお約束します。
