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抜けない乳歯はどうすればいい?抜けない原因と対処法

乳歯が抜けるメカニズム

乳歯が抜けるメカニズム

歯茎の中で永久歯が成長し乳歯の根元あたりに到着したのを合図に、乳歯の根っこは破骨細胞によって溶かされます。乳歯の根っこが溶けてくると歯はグラグラと揺れ、抜け落ちます。そして、その場所に永久歯が生えてきます。

ちなみに、永久歯の元となる歯胚は、赤ちゃんがまだお腹の中にいる妊娠3~5ヶ月頃につくられます。そこから数年かけて歯茎の中で成長し、早い歯では5歳前後に歯茎から顔を出します。

乳歯が抜けない原因(永久歯の成長遅れ、埋伏歯、先天性欠如)

乳歯が抜けない原因

①埋伏歯

埋伏歯とは、永久歯が骨・粘膜に埋まったまま生えてこない状態の歯です。埋伏歯の例として親知らずが有名ですが、親知らず以外の永久歯が埋伏歯となってしまうこともあります。永久歯はあるのですが、乳歯の根元まで到着しないので乳歯は抜けません。

②永久歯の成長遅れ

身体の成長速度が人それぞれのように、永久歯の成長速度にも個人差があります。5歳前後から乳歯が抜けることが多いですが、中学生になってから乳歯が抜ける人もいます。

③先天性欠如

生まれつき永久歯がないために乳歯が抜けない人もいます。10人に1人という割合で発生するため、決して珍しいことではありません。

抜けない場合はどうすればいい?

抜けない場合はどうすればいい?

中学生頃を目途に歯科医院で乳歯が抜けない原因を明らかにしておきましょう。原因によってはそのままにしても大丈夫なこともありますし、治療が必要なこともあります。いずれにしても早いうちに今後の方針が決まれば良いタイミングで治療ができ、本人の安心にもつながります。

一番やってはいけないのが放置することです。

乳歯は永久歯が生えるまでの歯としての頑丈さしか持っていないため、30~40歳頃になると永久歯が生えてこなくても歯が弱くなり抜けてしまいます。突然できた隙間を埋めようとして、隣の歯は隙間に向かって倒れ、噛み合っていた歯は歯茎から抜けるようにして飛び出てきます。できるだけ早く人工的に歯を補う処置(ブリッジ、部分入れ歯、インプラント)や矯正治療で隙間を埋める必要があります。

30~40歳頃となると働き盛り・育児・家事にと忙しい日々を送っていると思います。そんな中での通院は大変ですし、突然歯がグラグラして抜けるというショックも大きいです。本人にとってできるだけ良いタイミングを選んで抜けない乳歯の治療を行って欲しいと思っています。