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詰め物が取れた!その原因と対処法

「歯の詰め物が取れてしまった!」という時、どんな対処をすると良いのでしょうか?正解は、取れたものが手元にあるなら持って、なるべく早く歯科医院に行くことです。時々、自分で誤った対処をしてしまう人がいますが絶対にいけません。それは何故?そもそも、どうして取れてしまったの?ここではそんな詰め物のトラブルに関する疑問にお答えします。

歯の詰め物が取れた時、考えられる原因とは?

歯の詰め物が取れてしまった時、考えられる原因としては、歯そのもの、もしくは歯と接着しているセメントに何らかの問題が起きてしまった、ということです。

歯の問題としては、虫歯が原因であることがほとんどです。虫歯になると、歯が溶けて詰め物の大きさが合わなくなってしまってしまうことがあります。それで詰め物が外れてしまうのです。こうした場合は、まずは虫歯を治療しなければなりません。

このほか、歯そのものではなく、接着に使用したセメントに問題が生じていることもあります。セメントが長く口腔内にあったため、劣化して寿命がきてしまったという場合です。

詰め物をして10年もたっていないのに外れたという場合は、咬合性外傷ということも考えられます。咬合性外傷とは、何らかの原因で噛み合わせが悪くなって、一部分に予想外の力がかかってしまう状態で、歯が摩耗したり折れたり、詰め物や被せ物が外れたり、知覚過敏が起こったりします。この場合は、原因となる噛み合わせを治さない限り、詰めものを入れ直してもまた、同じことが起こります。

絶対に自分で処置してはいけない

歯の詰め物が外れてしまった場合、時々、自分でなんとか対処しようとする人がいます。外れたものを接着剤などで付けてしまったりしては、絶対にいけません。これは、接着剤の成分が身体に悪い影響を与えるということだけが理由ではありません。

詰め物が取れた原因が虫歯だった場合、その原因である虫歯菌を接着剤で閉じ込めてしまうことになります。その結果、虫歯がどんどん進行することになり、気づいた時には歯が抜け落ちてしまうまで悪化していた、ということになりかねません。こうなると歯の神経まで影響が出ていますので、大掛かりな外科手術を受ける必要も出てきます。

また、接着剤は、一度付けてしまうと取り除くことが難しく、健康な歯を削ったり抜いたりしなければならない場合もあり、非常にリスクが高いのです。

長期間そのまま放置してはいけない

だからといって、詰め物が外れた状態で長期間放置しておくのは良くないことです。詰め物が取れた状態の歯は、弱い歯質の部分がむき出しになっていることが多いので、その部分から虫歯になったり歯が欠けたりといった問題が生じやすくなっています。脆いので、噛んだ時に残っていた歯が折れてしまう、といったトラブルも起こりやすくなっています。そのままにしていると、残っていた歯の部分がどんどん減ってしまいます。もしすぐに歯科医院に行けないという場合は、処置を受けられるまで、その歯で硬いものを噛んだりしないよう気を付けましょう。

痛みがない場合、ついついそのまま放置してしまいがちですが、それは危険な考えです。歯の隙間が空いたまま放置していると、歯並びがどんどん変わってきます。歯は空いている隙間へ向かって動いていきます。詰め物が取れたりした状態で何ヶ月も放置していると、気づいた時には顔の形が変わっていたということもあり得ます。本当に恐ろしいですね。

歯の詰め物が取れてしまった時に、自分で勝手に処置はしないようにしてください。取り返しがつかなくなってしまいます。取れたものが残っているなら、それを持って、速やかに歯科医院で検診してもらいましょう。