審美歯科

東海林歯科が目指す「機能美」

東海林歯科が目指すのは、「機能美」の実現です。
それはただ見た目が美しいだけでなく、しっかりと噛めて長持ちし、そして虫歯や歯周病になりにくいという「健康」という土台の上に成り立つ美しさのことです。
武蔵小山で開院して約100年。
祖父の代からこの地で数多くの歯を治療し、そして残念ながら失われていく様も目の当たりにしてまいりました。
その長い経験を通して私たちがたどり着いた結論は、「真の美しさは優れた機能性なくしては永続しない」ということです。
このページでは、なぜ当院が「美しさ」と「健康」を切り離さずに考えるのか、そしてその理想を形にするためにどのようなこだわりを持っているのかを、詳しくお話しさせていただきます。

美しい歯は健康につながる

「見た目は特に気にしないので、普通の治療で構いません」
虫歯治療の際に詰め物や被せ物の材質をご説明すると、時折このように仰る患者様がいらっしゃいます。
そのお気持ちは十分に理解できます。
しかし私たちがセラミックなどの材質をお勧めするのは、単に見た目が美しいからという理由だけではないのです。
審美歯科治療で行う精密な修復は実は、お口のトラブルを未然に防ぐ「予防」という観点から、極めて重要な意味を持っています。

二次虫歯のリスクを低減させる「精密性」

歯を失う大きな原因の一つです。 これは詰め物や被せ物と、ご自身の歯との間に生じたわずかな隙間から、細菌が侵入することによって引き起こされます。
保険診療で一般的に用いられる金属の詰め物は、お口の中の温度変化によってわずかに膨張・収縮を繰り返したり、接着剤が時間と共に劣化したりすることで、目に見えないレベルの隙間が生じやすいという側面があります。
一方、セラミックは材質の安定性が高く、歯の形状に合わせて非常に精密に作製することが可能です。
熟練の歯科技工士が手がけるセラミックの修復物は、歯と寸分の狂いなく一体化し、細菌の侵入経路そのものを限りなくゼロに近づけます。
精密な修復を行うこと。
それ自体が未来の虫歯を防ぐための、最も効果的な予防策の一つなのです。

早期発見を可能にする「透過性」

万が一、治療した歯の内部で二次虫歯が発生してしまった場合でも、セラミックには大きな利点があります。
金属の被せ物の場合、内部で虫歯が進行してもレントゲン写真では金属が白く写ってしまい、発見が非常に困難です。
気づいた時には神経にまで達するほど重症化していた、というケースも少なくありません。
しかし、セラミックはある程度の光を透過する性質を持っているため、内部で虫歯が発生するとその部分が影のように透けて見えることがあります。
これにより虫歯の早期発見、早期治療が可能となり、歯へのダメージを最小限に食い止めることができるのです。

身体への優しさを追求した「生体親和性」

お口は食事や呼吸をする、身体の入り口です。
そのためお口の中に入れるものには、最大限の安全性が求められます。
金属の修復物は長年の使用により金属イオンが溶け出し、それが体内に蓄積されることで金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
原因不明の皮膚炎やかゆみ、頭痛といった全身の不調が、実はお口の中の金属が原因だったということも報告されています。
また、溶け出した金属イオンが歯茎に沈着し黒ずんでしまう「メタルタトゥー」という現象を引き起こすこともあります。
セラミックは陶材の一種であり、アレルギーの心配が全くない、非常に生体親和性の高い材質です。
身体に優しく、歯茎の健康や美しさを損なうこともありません。

清潔を保ちやすい「材質の特性」

セラミックの表面は天然の歯以上に滑らかで、汚れや細菌が付着しにくいという特徴を持っています。
これは毎日のお手入れ（セルフケア）を容易にし、虫歯や歯周病の原因となる歯垢（プラーク）が溜まりにくい、清潔な口腔環境を維持することにつながります。
このように審美歯科で用いる材質や技術は、見た目の美しさはもちろんのこと、「再発させない」「身体に優しい」「清潔を保ちやすい」といった、長期的な健康を見据えた数多くの価値を秘めているのです。

お悩みに応じた審美歯科治療の種類

当院では患者様一人ひとりのお悩みやご希望に応じて、様々な審美歯科治療の選択肢をご用意しています。

詰め物（インレー）

比較的小さな虫歯を削った部分を補うための修復物です。

セラミックインレー

セラミックで作られた白い詰め物です。

保険診療で用いられる銀歯と比較して、以下のような違いがあります。

被せ物（クラウン）

虫歯が大きかったり歯が欠けたりした場合に、歯全体を覆うように被せる修復物です。

オールセラミッククラウン

すべてがセラミック（陶材）で作られた被せ物です。
金属を一切使用しないため、天然の歯が持つ自然な透明感や色調を最も忠実に再現できます。
特に人目に付きやすい前歯の治療に適しています。

ジルコニアクラウン

「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるジルコニアという、極めて強度と耐久性の高いセラミックを用いた被せ物です。
その強度から強い力がかかる奥歯の治療や、金属を使わないブリッジ（失った歯の両隣の歯を支えにして橋渡しする治療）にも応用できます。

歯の表面に貼り付ける治療（ラミネートベニア）

歯の表面をエナメル質の範囲内でごく薄く（0.5mm程度）削り、その上にセラミック製の薄いシェル（付け爪のようなもの）を貼り付けることで、歯の色や形、隙間を改善する治療法です。 歯を削る量を最小限に抑えながら、短期間で劇的に口元の印象を変えることができます。
ホワイトニングでは白くならない生まれつきの変色歯や、すきっ歯の改善などに適しています。

ご自身の歯を白くする「ホワイトニング」

歯を削ることなく専用の薬剤を使って、歯そのものを内側から白くしていく方法です。
当院では患者様のライフスタイルやご希望に合わせて、2種類の方法をご用意しています。

オフィスホワイトニング

歯科医院にて専門家が行うホワイトニングです。
高濃度の薬剤を歯の表面に塗り、特殊な光を照射して歯を白くしていきます。
短時間で効果を実感しやすいのが特徴です。

ホームホワイトニング

まず歯科医院で患者様専用のマウスピースを作製し、ご自宅でそのマウスピースに低濃度の薬剤を入れて毎日一定時間装着していただく方法です。
効果が現れるまでに少し時間がかかりますが、ご自身のペースで進められ白さが長持ちしやすいという特徴があります。
この二つを併用する「デュアルホワイトニング」が、最も高い効果と持続性を見込めます。

専門的なクリーニング「PMTC」

予防歯科のページでもご紹介したPMTCは、最も手軽に受けられる審美ケアでもあります。
専用の機器で歯の表面の着色や汚れを徹底的に除去することで、歯が本来持っている輝きを取り戻すことができます。
定期的に受けることで美しい状態を維持すると同時に、虫歯や歯周病の予防にもつながります。

納得のいく結果を得るためのプロセス

審美歯科治療は機能の回復だけでなく、患者様の「感性」に応える治療でもあります。
そのため治療を始める前のすり合わせの工程を、何よりも大切にしています。

徹底したカウンセリング

まず患者様が口元のどのような点にお悩みで、どのような状態を理想とされているのか、じっくりとお話を伺います。
ご自身の希望をうまく言葉にできなくても構いません。
私たちが丁寧にお気持ちを汲み取り、整理するお手伝いをします。
その上で考えられる治療法の選択肢をすべて提示し、それぞれの処置内容、期間、費用、そして将来的な見通しについて専門用語を避けて分かりやすくご説明します。
私たちが一方的に治療方針を決めることは決してありません。
患者様ご自身がすべての情報を理解し心から納得された上で、共に治療計画を立てていきます。

シミュレーションによるイメージの共有

治療後の口元がどのようになるのか、事前にイメージできなければ不安を感じるのは当然のことです。
当院ではお口の模型や写真を用いたシミュレーションを行い、「治療のゴール」を患者様と明確に共有するプロセスを重視しています。
「こんなはずではなかった」という結果を招かないために、治療を始める前に完成形に対する共通の認識を持つことが、満足のいく治療への第一歩です。